現在の日本には、与えられた役割や機能をまともに果たしているものはあるのだろうか?与えられた立場さえ守ることが出来ない人、自ら決断したはずなのにうまくいかなくなったら、人のせいにして途中で投げ出してしまう人、自分のことしか考えられず、困った人がいても「自分には関係ない」といって切り捨てる人。いつから日本人はそんなさびしい考え方をするようになったのか?少なくとも自分が子供の頃には、まだまだ地域のコミュニケーションが残っていた。普段の生活の中から自然に育まれた感覚で世間体を気にしたり、親に恥をかかせてはいけないなど、近所づきあいや子供会などの地域コミュニティーの関係性から育まれた公共性や道徳があり、困った時はお互い様といった場面がよく見られていた。戦後凄まじいスピードで急成長を遂げた日本、高度成長期を経て日本人が置き去りにしてきたものは何なのか?古来受け継いできた精神文化などをはじめ、多くの日本独自の文化が 希薄になっているのではないのか。私は、現在表面化してきている問題の多くが、コミュニケーションから解決できるのではないかと考えています。家庭、会社、地域、そして国の問題をも、コミュニケーションから解決の糸口を見出せるのではないでしょうか?人と人との関係性が希薄になった時代だからこそ、根本的に大切なコミュニケーションが、これらの問題点を解決に導いてくれるのではないかと感じます。
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わたしたちの郷土岩国は、清流錦川に架かる錦帯橋をはじめとする歴史的にも重要な文化遺産を有する、緑豊かなすばらしいまちです。2006年には市町村合併がおこなわれ山口県で最大の面積を有しています。しかし合併して必ず良くなると信じていたはずの公共のサービスは、新市岩国すべての市民が平均的に満足できるシステムの構築は進まず、地域間の格差は拡がり、必ずしも我々が望んでいた姿になっていないのではないでしょうか? 現在では志のある市民が立ち上がり、さまざまなNPOやボランティアなど専門的な活動が拡がりはじめています。しかし、まだ「誰かがやるだろう、自分には関係ない」などの言葉を聴くことも少なくなく、市民一人ひとりが公共心を持つまでには至ってはいません。我々JCがやるべきことは、世のため人のために力を注ぐことの喜びを一人でも多くの市民が感じることができるよう、そしてわがまちを良くするも、悪くするのも市民一人ひとりに責任があることに気づくことができるよう各種団体と共に手を取り合い、市民の意識改革を促す取り組みをしていかなくてはなりません。官(行政)が担う役割と民(市民)が担う役割を考え、市民一人ひとりがわがまちに暮らし、恩恵を受けている者として、担うべきことは市民で取り組むという意識改革をしていかなくてはなりません。また近年、さまざまな企業で芽生えつつあるCSR(企業の社会的責任)をも有効的に繋ぎ合わせることができるならば、より自立したまちづくりが望め「明るい豊かな社会」が創造できるのです。そのためには青年としての行動力を十二分に発揮し、行政とも積極的な意見交換をしながら各種団体や企業を繋ぎ合わせ、市民一人ひとりをもまちづくりに参加、参画させていかなければならないのです。JCとして、人と人とのコミュニケーションを図る場を提供し『地域のネットワーク』を構築することで、わがまち岩国市をさらに夢と希望に満ち溢れたまちに導いていきます。
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現在の景気、経済は不安定で見通しが明るいとは言えません。しかしこんな世の中だからこそ、何のために働き、何のために学んでいるかを今一度見つめなおすべきだと感じています。さまざまな仕事の中で科学の進歩により、機械化が進んでいます。そんな時代背景から、いわゆる「職人」を必要とする職業も少なくなってきています。一昔前には先輩から仕事を学ぶことはもちろん、仕事以外でのコミュニケーションからも生まれる尊敬といった言葉をよく耳にしていました。会社の上司から学ぶものは仕事だけではなかったのです。しかし、今ではコンピューターや機械が使えれば仕事ができる時代になり、本来あって当然だった、先輩からの技術の伝承や、自然に感じることのできた尊敬の念すら感じることが困難な時代なのです。そんな中、企業における指導力の欠如による様々な問題が起きています。これまで青年会議所は長年JC内部の指導力の開発に力を入れてきました。自己研鑽を目的に行われた各種事業(研修)を経験し、経営開発や自己啓発など様々な気付きを会員に与え、企業としての人材育成はもちろん、社会でリーダーとしての役割を担うことのできる多くの会員を世に輩出してきたことは言うまでもありません。
これからも、JC内部の指導力の育成をすることは勿論ですが、JCが独自に培ってきたノウハウを活かし、少しでも多くの人に我々が経験し学んだことを提供する場が必要だと感じています。そのためには、今まで以上にJAYCEEが知識と見識を身につけなくてはなりません。JAYCEEだけが成長するのでは少し勿体ないと感じます。JAYCEEもJAYCEE以外の人も成長できる機会を提供することで、わがまちの一人でも多くの市民が人間力に溢れ、夢と希望を持つことができます。人が持つ潜在能力を最大限に引き出し、参加者一人ひとりが自分の可能性に気付くことができる事業を展開してまいります。
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「近頃の子供は・・」と聞くことが多くあります。本当にそうなのでしょうか?
人は誰もが何も影響を受けずに母親から産まれてきます。最近では胎教などお腹にいるときから音楽を聞かせたりすることはありますが、基本的には真っ白なキャンバスで何色にも染まっていないのです。今も昔も特別変わったことなどないのです。ではなぜ「近頃の子供は・・」という言葉があるのでしょうか?現在の家庭環境や教育環境は、決して子供たちに恵まれた環境とは言えません。私たちが幼い頃は、先生や近所の大人に怒られたと言ったら、「おこられるようなことをしたあんたが悪い」とさらに叱られました。決してそれが良かったとは思いませんが、今は昔に比べ、教師も含め大人が子供を躾ける場が極端に少なくなりました。さらに核家族化が進み、温かい気持ちで思いやりを教えてくれた祖父母との関係さえも疎遠となり、共働きも増え家庭での「きずな」も薄れつつあるのではないでしょうか?
「親の背中を見て子は育つ」という言葉にもあるように、子供は今も昔も、親の発言や行動を真似したりしながら、さまざまな影響を受けて育っているのです。そのことを親が理解し子供を教育することの重要性を再認識し、親子の「きずな」を大切にしていかなければなりません。家族の「きずな」を知らない子供は、人との関係性を育めるはずなどないのです。
子供たちは、これからの長い人生の中で様々な経験をして、自分と違った価値観を持つ友人と出会い、自分を知りながら成長していかなくてはなりません。我々JAYCEEは、今を生きる責任世代として、子供たちに、「きずな」を大切にすることから生まれる愛情や友情を感じることができ、わが国と地域の未来を託すことができる次世代の育成に努めます。
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青年会議所は、「明るい豊かな社会の実現」を理想として、時代は変わっても、その時代に地域が必要とする事業を長年に亘り展開してきました。その熱い志は、今も昔も変わることはありません。しかし現在は不況による景気の低迷などで会員数は減少しています。JCに入会し活動を続けていく理由は会員それぞれだと思いますが、本来の目的である「明るい豊かな社会の実現」の運動を広めていくにはJAYCEEが社会において、どの様に見られているのかを、今一度真摯に受け止める必要があります。まちづくり事業や、各種事業を進めていく上で育まれる組織力やリーダーとしての資質をJC内部だけでなく、会社や地域で発揮して、JAYCEEの発言や行動に責任を持ち、JCに所属していることにプライドを持って活動して行かなければ会員の拡大は進みません。入会すれば芽生える、地域を愛する気持ちや、「明るい豊かな社会の実現」のために情熱を燃やす志を持つ人を増やすこと自体が「明るい豊かな社会の実現」への最大の近道なのです。会社や家族、そして、地域の代表として活動させていただいていることを再認識しプライドを持って、青年会議所の活動や運動を共に担う同志を拡大します。
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2010年度(社)岩国青年会議所は創立55周年を迎えます。我が岩国JCは先達の高い志により進化と継承をしながら55年に亘り続いてきました。社会情勢はこの半世紀を越える年月の間で大きく変化しています。しかし「明るい豊かな社会の実現」を理想に掲げ時代と共に歩んできた青年会議所は、常に次代を見据え、事業の形を変化させながらも地域に根ざした運動を、常に市民の先頭に立ち展開してまいりました。これからも地域を担う団体のフラッグシップとして在り続けるためには、JCプライドを持って我々の発言に説得力を持たせなければなりません。JCとは、一見静まり返った水面に滴を垂らし拡がる波の様に、社会に様々な課題や問題を投げかけ、その波及効果が必ず地域社会、そして国までも動かすことのできる団体だと強く信じています。JAYCEE一人ひとりがその力を発揮し、志を一人でも多くの市民に伝播し繋げていき「明るい豊かな社会の実現」を目指していきます。2013年11月30日までに公益か一般、どちらかの社団法人に移行を完了しなければならない公益法人制度改革に伴い、公益事業(対外事業)に力を入れてまいりましたが、「公益性」を追求するあまり、JCらしい活動を狭めてはならないと感じると共に、われわれ岩国青年会議所としての総意を今一度確認して決定しなければなりません。いずれを選択するにしても、現在、そして未来のJCがあるべき姿を熟慮して事業展開していかなければなりません。今の時代を担う青年として、次代に繋げる責任があるのです。
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私は2010年度、第55代理事長を務めさせて頂きますが、これまで青年会議所を通じて、多くの先輩、友人に恵まれ、様々な経験をさせて頂きました。時には叱られ、時には励まされ、そして皆に支えて頂いたお陰だと強く感じています。仲間と流した汗や涙で自分自身を大きく成長させて頂きました。今までに出会った先輩や友人に心より感謝しております。これからも共に活動していく多くの仲間がこの様な気持ちになれるよう、今まで先輩から学んだことを、仲間に伝えていきます。
一年間理事長を務めさせて頂くにあたり、口に出したことは、必ずやり遂げる決意で、熱く込み上げる情熱を尽くし、責任を全う致します。
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